神の正体

72神は中国の泰山で祀られていた!?

縄文時代の72神(玄武の形をした足摺の巨石)と、里帰りした72神(高松塚古墳の壁画の玄武)を紹介した。
次は、72神が泰山で祀られていたことを示す、中国の歴史書『史記』の伝承を紹介しよう。
泰山は中国の山東省にある。この山は道教の聖地である5岳(5つの山)の一つで、「封禅の儀式」が行われた山としても名高い。封禅の儀式とは帝王が天と地に王の即位を知らせ、天下太平を感謝する儀式である。ちなみに「封」は天に感謝する儀式で、「禅」は地に感謝する儀式だといわれている。
『史記』によると、この封禅の儀式が最初に執り行われたのは、三皇五帝の時代とされているが、始皇帝以前にこの儀式を行った帝王が、なんと!「72」人と伝えられているのだ!(ウィキペディア百科事典)
さらに、泰山には冥界の主催者と考えられている、泰山府君(東岳大帝)という神が祀られているが、この神の配下には、76人あるは「72」人の官吏がいると考えられているのだ。(『道教事典』平河出版社)
これらの「72」は72神を暗示し、道教の聖地である泰山には、72神(鎮宅霊符神)が祀られていたと思われる。
ところで、泰山の山頂には、人間の寿命を記録した帳簿が置かれていたという。(ウィキペディア百科事典より)
【甦った神々】で詳しく述べるが、先生が出会った神の中には、泰山の山頂に置かれていた帳簿と同じように、人の生と死に関することを記録した帳簿を持った神がいる。実はその神も72神の一神なのだ。泰山には、やはり、72神(鎮宅霊符神)がお祀りされていたに違いない。

72神は地球改造のときに現れる

次は、72神に関することが記された、中国神話を紹介する。
この神話で72神が現われる時や、その役割も明らかになる。
ある時、新人物往来社から出版された、『別冊歴史読本第20号 神々のシンボルと謎の超古代史』という本を読んでいた。私はそこに書かれていた中国神話に、思わず目が止まった。
そこには、「亀に取り付いた巨大な蛇が、盤古の世界創造を助ける」と書かれていたのだ!(古代史研究家・川村忠良氏の記載)
「盤古」とは中国神話で宇宙開闢の創造神とされ、道教の発展にともなって、「元始天尊」や「盤古真人」とも称されるようになる。
問題は「亀に取り付いた巨大な蛇」だ!?
それは72神が合体した姿である!
先生によると、この72神は扇の要のような存在で、閉じる時と開くと時、すなわち大きな時代の「終わりと始まり」の時に現れ、地球改造のために何らかのはたらきをするという。先の神話と先生の教えをあわせて考えると、この72神は地球改造時に現れ、創造神(最高神)の世界創造を助ける役割があることがわかる。

72神とエジプト神話(亀に取り付いた巨大な蛇=72神=太陽神ラー)

ところで、中国神話の創造神の盤古と、「亀に取り付いた巨大な蛇」と表現されている72神(鎮宅霊符神)は、エジプトでは「イシス」と「ラー」と呼ばれている!?
突拍子もない話に、面食らっておられるだろう。
だが、次のエジプト神話は、それを示している。

「太陽神ラーは、イシスの魔法の蛇に噛まれたので、彼の能力の秘密であるその真の名を告げる前に、72の神名を次々にいった」(『日本ピラミッド超文明』 伊集院卿・大平光人共著 学習研究社)

この神話から、「ラー」=72神と考えられるが、この他にも、それを示すものがある。それは、ラーの姿だ。


ラーのイラスト

「ラー」の頭の上に乗っている、「円と蛇」のデザインに注目して欲しい。この「円と蛇」は「玄武」の「亀と蛇」の姿に、よく似ていると思わないか!?この「円と蛇」のデザインは「亀と蛇」(玄武)、すなわち72神が合体した姿を暗示していると思われる。「なに!太陽神ラーが72の星神!それはいくらなんでも信じられない」そんな声が聞こえてきそうだが、古代のエジプトの祭司でさえ、ラ-について、次のように答えている。

「ラーがどういう存在であったか、そのイメージは書物の中にはよく示されていない。…その栄光が顕示されるには余りにも神秘に満ち、人々が彼について問うには余りにも偉大であり、知れ渡るには余りにも強大すぎるからである。もし彼の神秘的な、知らせることができない名が唱えられたなら、人は恐怖のためにその場で倒れ死ぬ。いかなる神も彼にその名で呼びかけることはできない。霊魂を持てる神、彼は神秘なるがゆえに、その名は隠されている」(『神話伝承事典』(バーバラ・ウォーカ著 大修館書店)により)

「ラー」は太陽神とされているが、その真の名も姿も隠されたていたのだ。いずれにせよ、「ラー」=72神と考えられる。よって、「亀に取り付いた巨大な蛇」(鎮宅霊符神=72神)=「ラー」ということになる。

ラー=72神=ヤハウェ

エジプトの太陽神「ラー」の本当の姿は、72の星神だったとは驚きだが、さらに驚くことに、ラーは『旧約聖書』の唯一神「ヤハウェ」とも同一視された。前掲の『神話伝承事典』によると、「ユダヤ人は熱狂的にラーを受け入れ、ラーとヤハウェを同一視した」とある。
したがって、ラー=ヤハウェとなる。
「なに!エジプトの神ラーとユダヤ教の唯一神ヤハウェが同じ神だと。冗談もほどほどにして欲しい」
そう思われているだろう。
ところが、このことを裏づける証拠がある。それは、『カバラと薔薇十字団』(マンリー・P・ホール著 人文書院)という本に記されていた。私はそこに書かれた記述に、目が点になってしまった。
なんと!「モーゼは幕屋の中で、エホバ(=ヤハウェ)の神に72のアーモンドを供えた」というのだ!
「72のアーモンド」とくれば、ヤハウェ=72神となるではないか!?
ちなみに、「幕屋」とはソロモン王が神殿を建設するまで、神殿としての役割を果たした、いわば移動式の神殿である。
『カバラと薔薇十字団』の記述で驚いたのは、それだけではない。
私は先生から「鎮宅さんは(72神)は『木の実』を好まれる」と、教えられていたからだ!!
このことを教えられたのは、『カバラと薔薇十字団』に出会う前だが、それ以来私は、鎮宅さん(鎮宅霊符神=72神)に「かやの木の実」をお供えしている。ご存知のように、アーモンドも「木の実」である。
信じられないかもしれないが、これは、紛れもない事実なのだ!!
私の他にも72神をお祀りされている方がおられるが、同じように、皆さん「かやの木の実」をお供えしている。
次は、「イスラエル」という名称に注目して欲しい。
この名称は、彼らがエジプトの宗教密儀を継承したことを、暗示する暗号名なのだ!?
『聖書』によると、イスラエルという名称は、ユダヤ人のヤコブが、神である人物と戦って勝利したことで授けられたものとされている。だが、その起源は古く、それはエジプトの神、イシス(Isis)とラー(Ra)が結合したものにエル(EL=神)がついたものなのである(Isis+ Ra EL)。(『神話伝承事典』バーバラ・ウォーカ著 大修館書店より)

イシス=盤古=最高神

さて、先のエジプト神話と『神話伝承事典』に記された伝承から、ラー=72神となり、『カバラと薔薇十字団』の記述からは、ヤハウェ=72神となる。よって、ラー=ヤハウェ=72神となる。
次は、イシスを見てみよう。
先のエジプト神話では、ラーに72の神名をいわせたのはイシスだったが、前掲の『神話伝承事典』によると、イシスは星についての神秘を、自分の息子の「神」に明かしたという。つまり、イシスは72神を甦らせたわけだ。
ということは、イシスは地球改造時に出現し、その後の世界創造をラーとともに行う「創造神」(最高神)ということになりはしないか!?
そう思い、もう一度『神話伝承事典』(バーバラ・ウォーカ著大修館書店)のイシスのところに目を通した。

「エジプトの聖典では、『はじめに[古きもののうち最古なるもの]イシスがいた。イシスは生成変化するすべてを生んだ女神だった』と記されている。創造女神としてのイシスは『この世に初めて太陽が昇ったときに』太陽を生んだ。『生命を与える者』というイシスの称号は、エジプトの王の母(皇太后)にも適応された。…」

このように、イシスはエジプトの聖典でも、「創造の女神」と位置づけられている。先の中国神話の盤古も創造神だった。
ということは、イシス=盤古となる。
したがって、中国神話の創造神といわれる盤古と、「亀に取り付いた巨大な蛇」と表現されている72神(鎮宅霊符神)と、エジプトの「イシス」と「ラー」は、名称は異なるが同じ神になる!?