神の秘策

イシヤ(フリーメーソン)の「岩戸開き」と「岩戸閉め」の2つの御用

「イシヤ」の悪の仕組を説明した。
その最終目標は、世界を支配し統一することである。それは、「学力」、すなわち知恵や学といった「人の力」による世界の統一、言い換えれば、世界を一つの「人の世」にすることである。
先に述べたように、「神の計画」は地上世界に「神の世界」をうつす、すなわち、世界を一つの「神の世」にすることだった。
この「神の計画」に対して、悪のイシヤは、全く正反対のはたきをしている。だから、日月神示は「イシヤの仕組=悪の仕組」と言っているのである。
ところが、日月神示によると、そんな悪にも大切な御用があるというのだ!?

「…何も彼も存在許されているものは、それだけの用あるからぞ。近目で見るから、善じゃ悪じゃと騒ぎまわるのぞ。…」(第24巻 黄金の巻 第69帖580)

悪にも大切な御用があり、近目でみるから、善だ悪だと騒ぐのだという。
では、悪の大切な御用とは、いかなるものか?
実はこの悪の御用に、あっと!驚くような「神の秘策」が隠されているのだ!
ここからが、大切なところだ。
これからこのことを、順を追って説明する。まず「近目」の意味だが、それは、次の神示に示されている。

「誠の人よ、よく神示見て下され、裏の裏まで見てくだされ。神国の誠の因縁わからいで、三千年や五千年の近目ではスコタンぞと申してあろうがな、てんし天下平らげて、誠の神国に、世界神国に致すのざぞ、世界は神の国、神の国真中の国は、十万や二十万の昔からではないのざぞ、世の元からの誠一つの神のことわからな益人とは申されんぞ、神の申すこと一言半句も間違いないのざぞ。…」(第13巻 雨の巻 第12帖346)

神国の誠の因縁とは、今までの説明でおわかりだと思う。
それは、地球の「崩壊と再生」すなわち「約束の時」のたびに、世界を建て替えて一つの「神の世」にするために、「約束の人」が「約束の地」に現れることである。このことは、10万年や20万年の昔からではなく、世の元からだというのだから驚きだ。
それはさておき「近目」の意味だ。
「三千年や五千年の近目ではスコタンぞ」とあるから、「近目」とは歴史的な視点が欠けた見方ということになる。だから、歴史的な視点に立って、善と悪を見れば、悪の大切な御用もわかるのだろう。そこで、次の神示である。

「…悪の世が廻りて来た時には、悪の御用する身魂をつくりておかねば、善では動きとれんのざぞ、悪も元ただせば善であるぞ、(その働きの御用が悪であるぞ、)御苦労の御役であるから、悪憎むでないぞ、憎むと善でなくなるぞ、天地濁りて来るぞ。…」(第21巻 空の巻 第8帖463)

歴史的な視点に立つと、悪も元をただせば善であることがわかるという。また、「岩戸開く役と岩戸閉める役とあるぞよ。…」(第1巻 上つ巻 第18帖18)とあるように、「岩戸を閉め」という悪の御用をしているイシヤも、元をただせば善の「岩戸開き」をしたというのである。
「岩戸開き」とは「神の世」にすることであり、その反対の「岩戸閉め」は「人の世」にすることである。
ここで、〖秘密結社「ヤタガラス」の2つの暗号〗で述べた「星の暗号者」と「太陽の暗号者」の、「岩戸開き」と「岩戸閉め」の2つのはたらきを思い出して欲しい。
「星の暗号者」は、創造世界(神々の世界)から言葉を預かる「預言者集団」だったが、そのルーツは地球の「崩壊と再生」の時に、世界を建て直すために日本から派遣された人々だった。その暗号者が、「星の暗号」の仕掛けとして設計したのがエジプトの三大ピラミッドで、その伝統を引き継いでいるのが、実は秘密結社「フリ-メーソン」なのである。
「イシヤ」は、「岩戸開き」の善のはたらきをした「星の暗号者」の伝統を引き継いでいるのである。
その証拠に、彼らの本来の目的は、絶対神の導きによって「神の王国」を建設する、すなわち「神の世」をつくることなのだ。この絶対神は、広大な宇宙はもとより、太陽や月、惑星、地球をつくり、あらゆる生物を創造した偉大な建築家でもある。この思想は、現代のフリーメーソンにも受け継がれていて、万物の創造主は「宇宙の偉大なる建築者」と呼ばれている。(『大ピラミッドの謎とスフィンクス』飛鳥昭雄・三上たける 学研より)
イシヤ(フリーメーソン)に「岩戸開き」と「岩戸閉め」の2つのはたらきあることは、彼らが奉じている神も暗示している。
それは、堕天使「ルシファー」である。
堕天使「ルシファー」とは「金星」のことだが、「金星」が堕天使となった理由が『聖書』に記されている。

「黎明の子、夜明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。…あなたはさきに心にいった。『わたしは天上にのぼり、わたしの玉座を高く神の星の上におき、北の果てなる集会の山に座し、雲のいただきにのぼり、いと高きもののようになろう』…」(「イザヤ書」14章12~14)

「夜明けの明星」すなわち「金星」(=ルシファー)は、神になりかわって地上世界を支配しようとしたために、天から追放されて堕天使となったのだ。だが、そもそも「ルシファー」とは、「光をもたらすもの」(ラテン語)という意味である。
その理由は、「金星」が夜明け前の太陽に先駆けて、太陽の日々、すなわち「神の世」の誕生を告知するからである。それ故「金星」は、フェニキア、バビロン、インカなどでは、それぞれの国の文化を育成した教導者の象徴として崇められ、ギリシャ神話では愛と美の女神「ビーナス」として崇拝された。
このように、「金星」は天から追放された堕天子とされているが、一方では教導者や愛や美の女神とされている。
金星の正反対の2つの顔は、この星の特別な性質に由来するが、それが、フリーメーソンの奉じる神とされた理由だと、私は考えている。
「金星」は太陽系の惑星の中で、地球より太陽に近いところに位置するため、昼間は太陽の光で見えず、「夜明け」と「夕暮れ」にだけその姿を現わす。
「夜明け」に見える「金星」が「明けの明星」、「夕暮れ」に見える「金星」が「宵の明星」と呼ばれる。「明けの明星」が現れると、間もなく太陽はその姿を現す。「宵の明星」が現れると、間もなく太陽はその姿を消す。
つまり、1つの「金星」には、「日の出」と「日没」を告げるという、正反対の2つの顔がある。これは、「星の暗号者」と「太陽の暗号者」の関係と同じで、表裏一体の陰陽の関係である。先述したが、それは「1枚の紙には『表と裏』の2つあり、また『表と裏』の2つで1枚の紙になる」という、「1つで2つ 2つで1つ」という関係である。
彼らの奉じる堕天使「ルシファー」(金星)は、彼らの表と裏、すなわち「岩戸開き」と「岩戸閉め」の、2つの御用を暗示しているのである。

悪の御用に隠された「神の秘策」、それはイシヤと手を握ること!?