秘密結社「ヤタガラス」の星の暗号

世界に計画的に建造された古代の天文観測所

ところで、私がもう一つ疑問に思ったことがある。
それは、「どうして『星の暗号』の仕掛けを、日本から遠く離れた場所に施されたのか?」という疑問である。
ところが、この「疑問」というのが「ミソ」なのだ。
ロバート・ボーヴァルも言っているが、彼ら暗号者は「何故、どうして?」という疑問を持たせ、それに答えさせることで、自分たちの考えに巻き込むこと、すなわち、暗号を解読する方向に思考を巡らせる、と考えていた。
彼ら暗号者が、「星の暗号」の仕掛けに、エジプトとメキシコを選んだのには意図がある。それは、彼らが世界的なネットワークを持っていたことを、示そうとしたのである。それと、古代の天文観測所の建設という、目的もあった。
実は、それを示す証拠がある。
それは、世界に計画的に建設された天文観測所である。
私は暗号の仕掛けが、エジプトとメキシコにあったので、この2つの都市に注目していた。この両者に共通する特徴的なものは、何と言ってもピラミドである。そこで、何気なく、エジプトの「大ピラミッド」とメキシコの「太陽のピラミッド」の位置関係を調べたのである。
すると、偶然とは考えられない、位置関係になっているではないか!?

エジプトの三大ピラミッドの中で一番大きな「大ピラミッド」と、メキシコのテオティワカンの「太陽のピラミッド」の両者は、北緯ほぼ30度(29度58分22秒)とほぼ20度(北緯19度59分)に位置し、しかも経度の開きがほとんど130度(129、93度)になっているのだ!?
暗号の仕掛けがエジプトとメキシコにあったことから、私はこの配置が偶然ではなく、計画的だと考えたのである。
そこで、北緯40度の位置にも、天文観測所があると想定した。それが、次の図である。

※2つの三角形の交点(北緯40度00分832秒東経141度09分001秒)
※エジプトの大ピラミッド(北緯29度58分22秒 東経31度09分)

研究の結果、この日本の想定場所とピッタリの場所に、天文観測所の存在を確認したのである!!

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※2つの三角形の交点
(北緯40度00分832秒東経141度09分001秒)
※エジプトの大ピラミッド(北緯29度58分22秒 東経31度09分)

上に記載したのは、日本の天文観測所があったのではないか、と思われる場所の緯度経度と、エジプトの大ピラミッドの緯度経度である。
経度の開きは次の式で求められる。
141度09分-31度09分=110度
驚くことに、ほとんどピッタリ、110度になる!!
この場所は、山の頂上を結ぶと、50度60度70度の、特別な角度を持つ2つの三角形が結ばれる交点である。実はこの特別な三角形は、先の世界の天文観測所の「設計図」だったのである。それは別の場所にも描かれていた。
それが、次の図である。


A石神(田沢湖)50度、B(大湯環状列石)60度、C70度、A’(釜石環状列石)50度、B’石神(安代町)60度、C’石神(岩手町)

これは、日本の天文観測所の想定場所の近くに描かれた、2つの同じ角度を持つ三角形である。この2つの三角形は、縄文時代の遺跡である「環状列石」と「石神」という地名を結んだものである。ちなみに、「石神」とは、縄文時代の遺跡である「イワクラ」(巨石)のことである。
今言ったように、この地上に描かれた特別な角度の三角形が、先の世界の天文観測所の「設計図」なのだが、それを示すのが次からの図である。




先の「50度60度70度の角度を持つ三角形」の各点は、ご覧の通り、北緯20度30度40度に位置し、角度(経度)の開きが110度120度130度になっている。
まさに、先の仮説の「計画的な世界の天文観測所」の設計図(平面図)である。